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〜 J−POWER(電源開発株式会社)広報誌・【PHASE】より 〜
渡辺理事長寄稿コラムのご紹介!

PHASE No.134

J−POWER(電源開発株式会社) の広報誌【PHASE】2004年 Autumn号にて、当協会・渡辺利夫理事長の寄稿コラムが掲載されました。
J−POWER(電源開発株式会社) 様のご協力もあり、当サイトにてご紹介させていただきます。

拓殖大学国際開発学部教授、
国際協力学研究委員長

渡辺 利夫

数年前、北海道苫前の風力発電所に行ったことがある。青く広がる牧場の中に、十数基の巨大な竹トンボがどっしり構え、ゆったりと羽根を回していた。発電所といえば無機的な構造物しかイメージできない。しかし風力発電所には子供心をくすぐる玩具のような趣があって、機会があったらまた来てみたいと思った。東京のお台場に二基の風車が設置されたと聞きつけ、休日の妻との散歩がてら眺めにいってきた。「なんだか楽しいよね」と妻がいう。
  風力発電は、ある量以上の風がコンスタントに得られるところでなければ、コストに見合う生産は難しい。敷地も広大な面積を要するというから、これが全国に広がっていくのは容易ではないようだ。それでも、この世から風がなくなることはないのだし、何よりも風は最もクリーンなエネルギー源である。
  風をより効果的にキャッチできる技術的工夫をとことん追求してほしい。少しはコストが高くたって「童心」は捨て難いではないか。
  下水処理場の下水汚泥を乾燥して燃料化し、これを石炭と混焼してクリーンエネルギーをつくる実験が長崎県松浦の発電所でなされているという。日々の生活の廃棄物が、私どもの日常に灯火を提供してくれるというのは、「循環する万物」を人々に実感させる「物語性」があっていい。それまでは「野焼き」されるだけであった米の国・タイの籾殻を有効利用するバイオマス発電がタイとの協力によって動き出していくとも聞く。「循環する万物」を人間に教えるテキスト・プロジェクトとなるような気がする。
  Jパワー(電源開発)完全民営化の途上にあり、もうその山は越えたようだ。経営自立化への生みの苦し みは小さくなかろうが、一民間企業としての自由な経営と事業展開が可能になるのだから、これは大きなチャンスの到来だと考えていい。発電は古い歴史をもった業種である。古き皮袋に、斬新な思想、深々とした物語性を注いでほしい。

 

国連支援交流協会 事務局

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